歯がしみる原因③
- 2024年6月6日
- お知らせ
こんにちは、かわのまさき歯科の河野です。
歯がしみる原因について、①虫歯と②歯周病について書いてきました。
今回は③知覚過敏についてです。
③知覚過敏
知覚過敏で多いのは、歯の表面にある丈夫なエナメル質が欠けたり薄くなったりして、内側にある敏感な象牙質が露出している状態になることで、歯がしみたり痛みを感じたりします。
知覚過敏の場合、熱い、冷たい、甘い、酸っぱいなどの刺激のある食べ物や飲み物などを口に入れた時に、歯がしみたり痛みとして感じる事があります。
知覚過敏はそのような刺激がなくなればしみることも痛みを感じることもない一過性のものが多いです。
刺激によるしみることや痛みがしばらく続く場合は、虫歯や他の病気である可能性が高いです。
知覚過敏の場合、歯の再石灰化によりエナメル質が修復するとしみるのが出にくくこともありますが、基本的に歯の病気は放っておいて良くはなりません。
前述した虫歯や歯周病の場合は、放置していると症状が悪化してしまうこともあります。歯がしみると感じた時は歯科医院を受診して原因を特定して治療を進める事が大切です。
まずは歯科医院で知覚過敏なのかそうでないのかをチェックして、適切な治療を受けることをおすすめします。
・知覚過敏の原因は?
知覚過敏で歯がしみる原因は、
1.エナメル質が削れてしまっていること
2.歯ぎしり、食いしばりなどの噛み合わせによるもの
3.歯周病により歯ぐきが下がり歯の根元が露出していること
エナメル質は、歯の一番表面に露出している部分で、体の中で一番硬い部分です。
そのエナメル質が削れてしまうと、その内側の層である象牙質にある象牙細管から神経に刺激が伝わり、歯がしみる、あるいは痛みがあるという状態になります。
また、歯ぎしりや食いしばりをしていると、歯の神経が過敏な状態になりしみてしまいます。
では、エナメル質が削れてしまう原因はなんでしょうか?
エナメル質が削れてしまう原因には
①歯磨き粉に含まれる研磨剤
②歯磨きの力が強すぎること
③食べ物や虫歯菌が出す酸
④ホワイトニング剤の影響
⑤歯ぐきが下がる
⑥食いしばりや歯ぎしり
などが考えられます。
歯がしみるようになったときは、これらに当てはまる事がないかどうかまずは確認してみてください。
知覚過敏の治療について
①コーティング
知覚過敏はエナメル質が削れて象牙質が露出して起こるため、その露出している部位をフッ素やレジンなどでコーティングし、神経に刺激が伝わらないようにする方法です。
歯磨きや歯ぎしりなどでコーティングが毎日すり減ってしまうことがあるため、知覚過敏症状がなくなるまで何度か付け足していくことが必要となります。
②マウスピース
歯ぎしりによる知覚過敏の場合はマウスピースを使います。
寝ている間は意識できないため、マウスピースで歯をガードし、知覚過敏が進行しないように予防します。
③知覚過敏用の歯磨き粉
カリウムイオンなどが配合された象牙質をカバーする機能を持った歯磨き粉を使って知覚過敏を抑制します。即効性はあまりありませんが、使っていくうちにしみる回数や対象物が減っていくことは実感できるはずです。
④鎮痛剤
痛みが激しい場合などには痛み止めを使う事もあります。
応急的な処置であるため、他の方法で治療を進めながら日常生活ができるように薬をうまく使っていくことが重要です。
⑤レーザー
レーザーを照射することで、象牙質にある象牙細管に作用し刺激を遮断して、しみる症状を緩和します。
⑥神経を抜く
痛みが強く日常生活に支障がある場合には神経を抜く治療をする場合もあります。
神経を抜くことはデメリットも多く、最終手段として行います。
知覚過敏と一口に言っても、歯ぎしり、歯周病などが原因となっていることもあります。
症状がひとつのように思えても、実は複数の治療を並行して行う必要があるケースも少なくありません。
歯がしみるなどの症状が気になっている方は一度歯科医院を受診されてください。
自分の健康を長く維持するためにも、健康な歯をしっかり守っていきましょう。
福岡県大野城市瓦田3-12-10
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