むし歯について③コンポジットレジン修復
- 2023年10月13日
- 診療
こんにちは、かわのまさき歯科の河野真輝です。
今回は出来てしまった虫歯の治療について書いていきたいと思います。
虫歯は少しずつ進行していくので小さな虫歯の治療から書いていきます。
小さな虫歯の治療でよく使うのはコンポジットレジン修復(CR修復)というものです。
コンポジットレジン修復とは?
レジンと無機質フィラーの複合材料であるコンポジットレジン(歯科用プラスチック)を用いて歯の欠損した部位を充填していくものです。
虫歯治療で詰め物をするとなると銀歯を想像する方も多くいらっしゃると思います。以前は金属を詰めて治していた虫歯治療も、コンポジットレジン充填により治療時間が短く審美性のある白い歯へ修復することができます。
メリット
①健全な歯を削る量が少ない。
銀歯など型取りをして作る詰め物はアンダーカットと呼ばれる引っかかりがあると作れませんし、詰め物の厚みが必要になって来るため健全な歯を削る量が多くなってしまう事があります。
コンポジットレジン修復は直接お口の中でコンポジットレジンを充填して光を当てて固めて修復するため虫歯の部分だけ除去して健全な歯はあまり削らずに修復する事が出来ます。
②その日のうちに修復出来る
口の中で直接修復していくため、型取りして詰め物を作る期間が必要ないため、その日のうちに修復する事が出来ます。
③歯に近い色で目立ちにくい
コンポジットレジンは歯に近い色をしており、目立ちにくい治療法です。
④保険適用で費用があまりかからない
⑤金属アレルギーのある患者さんにも使用できる
デメリット
①口を開けたままの時間が長い
口の中で直接歯の形態を作っていく事や、唾液などが入ってしまうと接着力が弱くなってしまうために口を開けておく時間が長くなってしまいます。
②欠けたり摩耗しやすい
以前に比べると材料も良くなって強度も向上していますが、部位によっては、欠けたり摩耗したりする事があります。
③適合が悪くなりやすい
口の中で直接充填していくため、歯と歯の間の部位などは充填が難しく、適合が悪くなる事があります。
また、欠けたり摩耗しやすいため長年使っていくと適合が悪くなっていく事があります。
④着色しやすい
コンポジットレジンはご自分の歯と比べると着色しやすいです。また長期間使用していると変色してしまいます。
歯は一度削ると元には戻らないため、ご自分の歯を極力無駄に削らないミニマルインターベンション(MI)という考え方の基に当院では治療を行っています。
*ミニマルインターベンション(MI):可能な限り多くの自然の歯の構造を維持することを主な目的とするように設計された現代の歯科診療
コンポジットレジン修復は、現在の歯科治療には欠かせない修復方法です。